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上記のエントリで書いた「ストレイ・ドッグ」の不満点はだいたい直っていて、別な人が書いたんじゃないかというぐらい(笑)。
ただ振り切りすぎというのが唯一の不満点。
なぜかというとPLレベルでの会話と、ルール上のやり取りがほぼない。実際はないわけはないんだろうけど、ライティングにあたってかなりカットされてる。全体として、格好いい台詞満載の映画のノベライズを髣髴させる作りになってる。
よって文中のPCの台詞(ト書き)に「(笑)」などは一切出てきません。
ちなみに、細かいルール上のやり取りは戦闘等を除いて、欄外(今回、形態が新書版に変更になってます)でフォローされる形式になってる。
うーむ。
確かに前作の評価として、「PLの台詞が寒い」とか「いちいちルール面での描写がウザイ」とか書いたけど、まったくなくなってるのはなあ。
実務上、どんなやり取りがあって、どういうふうに処理したかがよく分からなくなってるのが少し痛い。なお、戦闘の描写に関してはその省略加減がうまいさじ加減になってるのは好評価。マップも載ってるし。
それと今回のシナリオには各PCに因縁を持つNPCが出てきて、話的にはかなりストーリー指向なのですが、前述の通り(戦闘以外での)PL視点での台詞が一切ないことと相まって、ヤラセっつか脳内リプレイ的な印象を受けてしまう。
なんせ冒頭のキャラ紹介が、3、4ページ程度の小説風(とデータ)。
PLとGMが話し合って、事前にそういう格好いい設定を練り上げたとしても、ちょっと自己満足入りすぎじゃね?
R&R本誌(vol.22)で今回のリプレイの際の、キャラ作成のくだりが少しだけあるんですが、せめてそこをリプレイの方にも再掲載して欲しかった。
多少なりともGMやPLの顔が見えないと、どのぐらい手(作為)を入れてリプレイ本として再構成しているのが分からない。
トータルで言うと、ストーリー指向のあまり手を加えすぎといったところ。
もう少しダイスと、GMとPLのやり取りのままならなさがあった方が残っていた方が個人的には好みです。
3巻に思いっきり引くような展開で終わっているので、3巻に期待(笑)。
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